(中国)2020年 国家監督抜き取り検査状況まとめ

市場監管総局から2020年の市場抜き取り検査のまとめ(サマリー)が発表されております。微小ですが全体としての不合格率は下がっております。大企業の不合格率は、1.4%。対して小企業製品の不合格率は11%。小企業の品質は、まだまだと言う状況のようです。家電製品の不合格率は、前年(2019年)比で約3ポイント悪化し(驚きの)不合格率17.8%(5台に1台は、なにがしかの問題がある!)。家電製品に対しての市場検査、管理が厳しく行われたことも影響しているとおもわれます。下記、市場監管総局の公告の参考訳です。


市場監管総局2021年第12号

2020年製品品質国家監督抜き取り検査状況 2021-04-30

2020年、市場監管総局は139品目の製品に対して製品品質国家監督抜き取り検査を実施した。この結果について以下の通り公告する。

一、総評
この一年間に16792社が生産する製品17968件に対して検査を実施し、内1729社の製品1798件が不合格となった。不合格率は10.0%で、前年度より07ポイント下がった。

二、抜き取り検査製品の区域分布状況
抜き取り検査範囲は全国30の省(区、市)に及んだ。抜き取り検査の製品件数が最も多かったのは広東省で総数の21.8%を占めた。その後順次浙江(15.9%)、江蘇(11.4%)、河北(7.4%)、山東(7.0%)等と続く。検査を行った地区で見ると、東部地区、中部地区、西部地区の検査件数が全国の77.5%、13.8%、8.7%を占め、抜き取り検査の集中した地区がわが国の産業集積地と一致する。

三、企業規模別の品質状況
大、中、小の企業規模で抜き取り検査状況を見ると、抜き取り検査に占める割合はそれぞれ2.8%、7.8%、89.4%となり、小企業の比率が前年度より2.4ポイント上がり、またそれぞれの製品件数の不合格率は1.4%、2.7%、11.0%となった。大企業の不合格率は比較的低い水準を保っており、中企業の不合格率も年々減少傾向にあるため、大、中企業の製品品質は総体的に高水準となっている。小企業の製品の不合格率は前年度よりは下がったものの、大、中企業に比べるとまだまだ高いため、品質を向上させる必要がある。

四、生産流通分野での検査状況
サンプルを抜き取った分野別では、生産分野から14993件を抜き取り、全体の83.4%を占め、不合格率は8.9%となった。流通分野からは2975件を抜き取り、全体の16.6%を占め、不合格率は15.6%となり、生産分野と比べると6.7ポイント高かった。

五、製品不合格率の分布状況
2020年度の国家監督抜き取り検査の製品を不合格率分布状況で見ると、不合格率0%の製品は13品目あり、総品目数の9.4%を占め、その製品は自動車用タイヤ、乳幼児用プラスチック哺乳瓶、使い捨て用プラスチック製食器、使い捨て用割り箸、ステンレス製水筒等であった。不合格率10.0%未満の製品は57品目あり、総品目数の41.0%を占める。不合格率が10.0%から20.0%までの製品は52品目で、総品目数の37.4%を占める。不合格率が20.0%を超えた製品は17品目で、総品目数の12.2%を占め、この内不合格率が最も高かった3品目は、電気ハンドウォーマ、防爆電気、灌漑用ドリップテープで、それぞれ68.5%、63.3%、52.1%となった。抜き取り検査結果の分析については添付資料1-9を参照する。

六、結果の処理状況
2020年国家監督抜き取り検査の結果は市場監管総局のウェブサイトにおいて公開されており、ウェブサイトの「総局ファイル」欄と「製品品質監督抜き取り検査情報サービスプラットフォーム」で不合格製品の情報を検索することができる。

不合格製品及びその生産者については、≪製品品質法≫、≪製品品質監督抜き取り検査管理暫定弁法≫に則り市場監管総局が各地の市場監管部門に向けて次の措置を講じるよう通達した。:一、不合格製品の生産者に対して同一製品の生産、販売を直ちに中止するよう要求し、不合格品が市場に入るのを確実に防ぐ。二、不合格製品の生産者に期限を切って是正するよう命じ、即時再検査を行うよう計画を立てる。三、品質に関する違法行為については法に則り厳しく処分することとし、犯罪の嫌疑がある場合は司法機関に裁定を委ねる。

市場監管総局は引き続き重点製品品質国家監督抜き取り検査を厳格に行い、全力を挙げて製品品質の安全性を保障する。不合格率が高かった製品については、フォローアップ検査、特別検査等の方式により製品の品質監督管理を一層強化するものとし、市場の秩序を規範化し、消費者権益を保護していく。

添付資料:
1.児童用品抜き取り検査結果の分析
2.家庭用電気器具抜き取り検査結果の分析
3.農業生産資材抜き取り検査結果の分析
4.家具製品抜き取り検査結果の分析
5.内装塗装製品抜き取り検査結果の分析
6.自動車関連製品抜き取り検査結果の分析
7.安全防護製品抜き取り検査結果の分析
8.紡績品抜き取り検査結果の分析
9.食品関連製品抜き取り検査結果の分析

 

添付資料2「家庭用電気器具抜き取り検査結果の分析」の参考訳

家庭用電気器具抜き取り検査結果の分析
一年間に23品目、1021社の企業が生産する1119件を抜き取って検査したところ、不合格率は17.8%となり、2019年より3.3ポイント上昇した。この内、カラーテレビ、空気清浄機、マッサージ器、電気毛布、電気ハンドウォーマの5品目は特に問題が多く、不合格率が20%を超えた。家庭用電気器具の主な品質問題は、構造、電源接続と外部コード、接触帯電部品に対する防護等が規格要求に適合しないというもので、品質問題の主な原因については次のようになっている。:一、一部の企業では規格要求を完全には理解していない。例:製品に電源コード固定装置が設計されていないため、帯電部品に接触する恐れがある。二、一部の企業は闇雲にコストを削減しようと、品質が不合格となった電源コード等の部品を仕入れていた。

原文:http://gkml.samr.gov.cn/nsjg/zljdj/202104/t20210430_328459.html

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