(中国) 2021年情報処理製品 抜き取り検査

2021年一般情報処理製品品質国家監督抜き取り検査に関する情報 2021-12-30

市場監管総局が行った一般情報処理製品品質国家抜き取り検査についての報告。

一、 基本情報
(一) 概況:企業75社が生産した95ロットの製品に対して抜き取り検査を実施した。検査対象製品はマイクロコンピュータ、ノートパソコン、サーバ、ルータの4品目で、3ロットに不合格が見つかり、不合格発見率は3.2%となった。
(二) 追跡抜き取り検査:前回の抜き取り検査で不合格となった企業1社に対して追跡検査を行った結果、不合格は見つからなかった。

二、 抜き取り検査の結果と分析
(一)マイクロコンピュータ:不合格製品なし。マイクロコンピュータは一般にマイコン、コンピュータと呼ばれるもので、他のコンピュータと比べて容量が小さく、軽量で消費電力が少ない等の特徴があり、通常の生活で使用されている製品。検査は8つの省(市)の企業10社が生産した17ロット(デスクトップ式14ロットと一体型3ロット)の製品に対して行い、重点検査項目は接地導体及びそれに接続する抵抗、電気絶縁、発熱要求、接触電流と保護導体電流、耐電圧、電源端子伝導妨害波等13項目として検査を行った結果、不合格は見つからなかった。当該製品は過去3回の国家監督抜き取り検査においても品質が安定しており、不合格率はそれぞれ7.1%、7.1%、0%となっている。

  図1 マイクロコンピュータ 直近3回の国家監督管理抜き取り検査状況

(二)ノートパソコン:不合格製品なし。ノートパソコンまたは「携帯式コンピュータ」、「ハンドヘルドコンピュータ」、「携帯情報端末」と呼ばれる小型で携帯に便利な個人用パソコン。検査は9つの省(市)の企業18社が生産した31ロットの製品に対して行い、重点検査項目は接地導体及びそれに接続する抵抗、電気絶縁、発熱要求、接触電流と保護導体電流、耐電圧、電源端子伝導妨害波等13項目とし、検査の結果、不合格は見つからなかった。この5年間で当該製品に対して3回国家監督抜き取り検査を行ったが不合格製品は発見されておらず、業界のブランド力が高く、品質管理体制も整っているため良好な品質レベルが保たれている。
(三)サーバ:不合格製品2ロット。サーバは情報システムの中で顧客の端末に特定のアプリケーションサービスを提供するコンピュータシステムであり、ハードシステム(CPU、ストレージデバイス、ネットワーク接続デバイス等)とソフトシステム(OS、データベース管理システム、アプリケーションシステム等)から構成される。サーバについては今回が初めての国家監督抜き取り検査となり、6つの省(市)の企業10社が生産した10ロットの製品に対して検査を行った結果、2ロットに不合格が見つかったため不合格発見率は20%となった。重点検査項目は接地導体及びそれに接続する抵抗、電気絶縁、発熱要求、耐電圧等の12項目としたが、広東省の1ロットに接地導体及びそれに接続する抵抗で規格不適合が見つかり、また浙江省の1ロットに基準を超える放射妨害波が見つかった。技術機関による分析の結果、不合格の要因は次の通りとなった:1.規格を十分に理解できていないため、回路基板を設計する際にプリント配線板の導電能力が考慮されていない。2.EMCに影響を及ぼす部品を制御できていない。3.製品設計の際に、関連する周波数端の放射要求が十分に考慮されていないため、有効な抑制措置が講じられていない。
(四)ルータ:不合格発見率2.7%。ルータは2つ以上のネットワークを接続するハードデバイスであり、ネットワーク間のゲートウェイとして機能する専用のインテリジェントネットワークデバイスである。検査は8つの省(市)の企業37社が生産した37ロットの製品に対して行い、1ロットに不合格が見つかったため不合格発見率は2.7%となった。生産企業が集中する広東省では21ロットを抜き取り、全検査数の56.8%を占めることとなったが、不合格は発見されなかった。重点検査項目は電気絶縁、空間距離・沿面距離、発熱要求、接触電流と保護導体電流、耐電圧、電源端子伝導妨害波電圧、放射妨害波(1GHz以下)、放射妨害波(1GHz以上)の8項目とし、浙江省の1ロットが空間距離・沿面距離の項目で不合格となった。過去3回の国家監督抜き取り検査状況を見ると、当該製品の品質は徐々に改良されつつあり、不合格発見率はそれぞれ17.6%、7.4%、2.7%となっている。

  図2 ルータ 直近3回の国家監督管理抜き取り検査状況

三、監督業務に関する要求
今回発見された問題点について、各省、自治区、直轄市及び新疆生産建設兵団市場監管局(庁、委)は以下の任務を遂行する。
(一) 検査結果に対する処理を厳格に行う。≪中華人民共和国製品品質法≫、≪製品品質監督抜き取り検査管理暫定弁法≫等の規定に基づき、監督抜き取り検査の結果を処理する。不合格製品については法律に則って製品を差し押さえる、押収する等の措置をとり、企業が出荷、販売することを禁止する。不合格企業に対しては、改善要求を明確に示し、改善への取り組みを促して速やかに再検査を実施する。犯罪の疑いがあるものは司法機関に移送する。重大な法律違反を犯した企業は、法に則り重大法律違反信用失墜企業名簿に加える。処理結果は適時e-CQSシステムを通じて総局に報告し、総局は追跡監督を更に強化するため、状況に応じて各地の処理結果を通知する。
(二) 主体責任について監督する。地方政府と関係部門に対して不合格となった製品の情報を通知し、有効な対策を講じて企業が法に基づき製品の品質安全主体責任を果たすよう監督し、企業が規格に基づいた生産を行って製品の品質安全を保つよう指導する。
(三) 品質向上のための技術サポートを行う。業界及び技術機関で各企業の不合格原因を調査し、改善策、解決方法等を提示して業界全体の品質レベルを向上させる。

添付資料:2021年一般情報処理製品品質国家監督抜き取り検査 不合格製品と企業名

 

原文:https://gkml.samr.gov.cn/nsjg/zljdj/202112/t20211230_338727.html

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